平成24年3月24日の土曜日に藤沢市民会館小ホールで行われた「第6回藤沢の医療を考える集い」に参加しました。今回のテーマは「藤沢市の災害医療を考える〜東日本大震災に学ぶ〜」でした。
日本医師会災害医療チーム(JMAT)の一員として震災直後から被災地に赴き医療活動に携わった藤沢湘南台病院の田村功先生のお話しの中で、震災直後の現地の状況が写っているスライドが示されていましたが、私のクリニックも海に近い場所にあるため、相模湾に津波が襲ってきたらまず間違いなく被害を受けることになります。津波が襲ってきたらどうなってしまうのだろうと想像しながら講演を聞いていました。もし診療中に「地震による津波の可能性があります」という情報が伝わったら、院長としてすみやかに院内にいる患者さんを避難・誘導させなければなりません。そのために日頃からどういった準備をしなければならないのかあらためて考えさせられました。
また、一市民としてもいろいろな思いを巡らせました。震災時自宅にいた場合どうしたらよいのか?今のうちに避難経路を確認しておく必要があります。そのためには実際に歩いてみることが大切ですが、ただ漠然と歩くのではなく、その道路が避難経路として向いているのかどうかを確認する必要があります。今回の集いでもスライドに一例が示されていましたが、狭くてしかもブロック塀で囲まれているような道だと、地震によりブロック塀が崩れ、道が塞がれてしまい、避難経路として使えなくなってしまう可能性が十分にあります。したがって、あらかじめいくつかのルートを考えておく必要があると思いました。
また、今回の集いでは、聖マリアンナ医科大学放射線科教授の中島康雄先生による「放射線被ばくと健康被害」という特別講演もありました。現在もなお、毎日のように放射能関連の報道が新聞・テレビ等でなされていますが、そもそも放射線というものは通常人間の五感で感じることができず、正体もわかりづらいことから、人々をより不安な気持ちにさせているような気がします。
放射線被ばく等の問題は本当に難しい部分を抱えていると思いますが、特別講演の最後に、中島先生が「個人レベルで最も確実な放射線健康被害対策は、自分自身の自然治癒力を増す方向性を模索することにある!」とおっしゃっていました。自分にできることとしてまず健康に十分注意しつつ、放射線被ばく等にも関心を持っていきたいと思っています。
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